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2020年1月22日 (水)

連載俳句と“からだ” 124 愛知 三島広志 歩く

連載俳句と“からだ” 124
愛知 三島広志
歩く
 某大学病院の若い医師たちが他職種の
人々に呼びかけ、様々な職種が臨床の場
、特に在宅医療で協力できるチーム作り
のための訓練を行っている。「きょうい
く×カフェ」と名付けられたその集いで
は面識の無いメンバーがそれぞれ関心の
あることを持ち寄り、その場でチームを
作り、目的と交流の方法を定め、数ヶ月
の後その成果を発表するというものだ。
在宅医療には医師や看護師、薬剤師、理
学療法士のような専門家のみならず家族
、親族、友人、ケアマネージャー、介護
士、隣人、友人などあらゆる人が参与す
る。それを医師としてどのようにチーム
を形成してよりよい臨床に結びつけるの
かという学習体験の機会を設けた。そこ
で我々門外漢にもお声が掛かったのだ。
 しかもメンバーは皆多忙で住まいも全
国に点在している。時に会議で進捗状況
の確認もしなければならない。mailもい
いが時間にラグが生じる。そこで
FacebookやLINE、Skype、Google
Hangoutsなどの通話機能を用いて電話会
議を行う。これによって各自が自宅にい
ながら会議を行うことが可能となった。
複数名が同時に会話可能であり、しかも
無料である。
 終宵秋風聞やうらの山 曾良
 そこで私が参加したプロジェクトは「
奥の細道プロジェクト」。5名で三ヶ月
かけて奥の細道の2400キロを歩くという
ものだ。無論実際の奥の細道へは行けな
いので近隣を歩くことになる。一日の目
標は5キロ。たいした距離では無い。10
月は164キロ歩いたので一日5キロはクリ
アした。しかし他の若いメンバー(私の
子どもの世代)は子どもの世話や仕事の
関係でなかなか歩く時間が捻出するのが
難しいようである。
 メンバー達が歩きながら見えてきたこ
とは電話会議と同時にPCでネットの共有
ファイルに書き込む。そこには以下の様
なことが書かれている。
・目的を設定して歩くと達成感が生じて
楽しい。
・体重が目に見えて減ってきた。
・自分の身体を意識しながら歩くことは
内省的で集中できる。
・酔って歩くのはやはり危険である。
・歩く楽しさと自信からハーフマラソン

にチャレンジした。
・膝を痛めてしまった。身体とのつきあ
い方を考えさせられた。
など、読めば他愛の無いことだが改めて
実行して感じたことは体験を経験とする
上で価値がある。
 実はさらに歩きながら「俳句を創る、
ポケモンを捕まえる、面白い看板を写す
」という副目的もあったがポケモン以外
はあまり進まなかったようだ。
雲の峰いくつ崩れて月の山 芭蕉

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