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2008年12月

2008年12月26日 (金)

名古屋市高年大学

今年も名古屋市高年大学鯱城学園の講師要請が届きました。

これで8年連続くらいでしょうか。

最初は受講生が全員おじいちゃん、おばあちゃんに見えたものですが、昨年辺り、それほどの年の差を感じなくなってきました。

何しろあと5年でわたしも受講生になる資格が生じるのですから。

日程は来年1月23日金曜日午後1時からと2月6日金曜日午後1時からです。

生活科のA、B二クラスで同じ講義を行います。

テーマは「身体で学ぶ東洋医療」。

名古屋市高年大学鯱城学園

http://www.nagoya-shakyo.jp/1_10.htm

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2008年12月18日 (木)

愛知大学「東洋医療入門講座」

本日で12回目。今年最後の講座です。

「三焦」が今日の主題。

三焦は身体の防衛に関与すると考えられる臓ですが「働きありて、形なし」と分かりにくいところです。

身体は防衛のための気として衛気を巡らせています。これが身体の外まで及び、バリアを作っていると考えられます。手を身体にかざすと温かい空気を感じるでしょう。それが衛気だと考えます。

今日の講座では現代医学の免疫の中心であるリンパの流れを簡単に学習し、リンパマッサージの方法も勉強しました。

来年は1月15日から。「胆」と「肝」そして「まとめ」の三回で終了です。

春期講座は4月から開講予定。

是非、興味のある方をお誘いください。

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訪問リハビリ・マッサージ

訪問リハビリ・マッサージを始めて三十年になります。

それは私が鍼灸・マッサージの資格を取って以来の歴史と重なり、よくも今日まで続けてこれたものだなという感慨にもつながります。

初めての患者さんは65歳の元教師でした。

脳梗塞で右半身の麻痺と言語障害。

努力家で小学校1年生から6年生までの漢字と計算ドリルを二回やり遂げ、日記も左手で毎日付けておられました。

この方のお宅へはなんと15年も訪問し、最後はご本人の大腿骨頸部の骨折や介護している奥さんにうつ病が発症したため中止となりました。

游氣風信5号はこの方がモデルで書いたものです。

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y005.html

二番目の患者さんは先ほどの方とほとんど同時に開始した方で、農業と行商で一家を支えてきた77歳の男性。空襲で二人のお子さんと家を消失するという悲劇を跳ね返して後のことです。

頑健が自慢の方でした。それが過信になり雪の日に上半身裸で畑仕事をしていて脳出血。左半身麻痺でした。歩行できないまま退院されたのですが、訪問リハビリ・マッサージで杖歩行が可能となりました。

游氣風信63号はこの方のことです。

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y063.htm

そんな具合にこの仕事を開始して三十年。

最初の十年はまだ制度が十分に整っておらず、その上、周知もされていなかったため患者さんも家族も私も何も分からないまま模索していました。

お宅を訪問するのは私たちマッサージ師と月に1から2回の主治医の往診。さらに数か月に1度の保健婦。在宅患者を抱え込んだ家族は本当に大変でした。精神を病んでしまうケースも少なくなかったのです。

当時から訪問マッサージは健康保険適応でした。ですから費用はほとんどかかりません。障害者医療適応の方が多いので無料のケースも多いのです。これは大変利用しやすい制度です。しかし、その他の制度がありませんでした。

十年経った頃、措置による制度が充実してきました。保健婦が積極的に在宅患者を掘り起こし、ヘルパーの派遣や福祉機器の貸与や譲渡が行われるようになりました。これは画期的なことで、この頃から在宅患者はヘルパーによって清潔に保たれ、保健婦のアドバイスもあり家族もほっと息がつけるようになったのです。

さらに十年経つとご存じのように介護保険が生まれました。

こうして家族内で抱え込んでいた介護が外部化され、在宅患者は公的存在として認知されることになりました。

介護保険料や利用に基づく費用の負担はあるものの、患者、家族共々、大いに助かるようになったのです。

以下にも訪問体験記が書いてあります。

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y006.html

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y031.html

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/yaoi.htm

介護保険に関して(現行とは異なる部分もあります)

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y124.htm

訪問リハビリ・マッサージの変遷(個人的感想です)

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y169.htm

さて、今後はどうなることでしょう。

福祉予算の問題と少子高齢化の問題は待った無し。

社会全体が持てる能力をシェアしていかないと介護保険の存続は難しい状況です。

元気な高齢者が特定(虚弱)高齢者を支援する時代はもう始まっています。

また自助努力(栄養や運動、生活スタイル)によって一人一人が被介護者になる状況を先送りすることも必要でしょう。

そうすれば結果として介護を受ける期間が短くなりますから、社会も家族も、何より本人が一番助かるのです。

来年はこうしたことも踏まえて、健康予防、介護予防に役立つ教室を考えています。

一応私も介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格を持っていますし、介護予防運動指導員の認定を受けていますから。

ケアマネ受験記

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y177.htm

介護予防運動指導員に関して

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/yuki/y200.html

訪問リハビリ・マッサージに関してはHPをご覧ください。

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/newpage%20zaitaku.html

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2008年12月11日 (木)

愛知大学「東洋医療入門講座」

愛知大学オープンカレッジ秋期講座、早くも11回目になりました。

今日は「心包」。「心」を補佐するとされています。

これは現代医学には無い言葉ですが、心臓関連と考えておおむね間違いではないでしょう。

胸から腕の内側中央を通って中指の先まで経絡が走っています。

胸からみぞおち、胃の辺りの不快感関連しており、掌の中央「労宮」というツボが有名です。

このツボは気功でも重要視され、ここを開くイメージで緩めることで全身をリラックスさせることが可能です。

さらにこのツボで人のツボや経絡を感じることができます。

今日のレッスンでは掌を緩め、身体の周辺にコロナのように噴出している「衛気」を感じる練習に取り組みました。気なんてものは無いという先入観を捨てると、簡単に感じることが分かり、参加者全員楽しそうにレッスンを行いました。

身体は36度の温度を持った物体ですから輻射熱を出しています。それは気の一種です。

そう考えれば気が決して怪しいものではないことがお分かりでしょう。

今日は操体という、橋本敬三先生が提唱された骨格調整法も練習しました。

来週は「三焦」。残り僅か4回となってしまいました。

その後、大学の都合で約1か月休みとなり、来年は15日から始まります。

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日経記事

先週インタビューを受けた日本経済新聞が送られてきました。

記事は12月9日火曜日14面の生活面。

早朝利用の具体例が東京の二か所と愛知学院大学。

わたし絡みのところは

参加者の一人で鍼灸(しんきゅう)師の三島広志さん(54)は「野球のイチロー選手を題材に元中日ドラゴンズ監督の高木守道さんが話した回が記憶に残る」と話す。

という部分。だいたい予想していた通りです。

インタビューの内容はこの前書いたように丁寧で1時間近いもの。

http://h-mishima.cocolog-nifty.com/yukijuku/2008/12/post-6562.html

きちんとした記事を掲載するため、新聞記事は意外に裏をしっかりとって書かれているものと感心しました。

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2008年12月10日 (水)

愛知学院大学モーニングセミナー

9日のセミナーで第33回になります。

今回は時節に合わせて

「なぜ12月は歓喜の歌なのか?」―第九のなぞを探る―

という興味深い内容でした。

講師は名古屋音楽大学教授田中省三先生。

田中先生はテノールが専門の声楽家であり、コーラス指導もされておられるようですが、30年以上にわたってNHKのラジオ体操の伴奏をされた方です。

また、稲沢市のご自宅にホール「カンマーザール」を作り、音楽の世界を広げておられます。

http://kammerzaal.hp.infoseek.co.jp/

http://www.meion.ac.jp/playguide/200709192.html

お話はまさにエンターテイナーの技。

歌あり、ピアのあり、笑いあり。

これは愛知学院のHPの動画をご覧いただくに限ります。近々アップされるはず。

http://www.agu-web.jp/~seminar/

お話の中でいちばん驚いたのは「第九」の初演が1824年、東京音楽学校による本邦初演が1924年。その間わずか100年であったことです。

有名な話ですが、それに先立つ1919年には徳島でドイツ軍楽隊による演奏がされております。本当はこちらが日本の空に初めて「歓喜」が流れた瞬間なのですが、演奏はドイツ人であって日本のレベルはまだ「第九」を演奏するだけの力が無かったそうです。

なぜドイツ軍楽隊が日本にいたか。それは第一次世界大戦で敗れたからで、その一部が日本に捕虜としていたのです。その時の捕虜に対する日本の人道的対応は高く評価されたと何かで読んだ記憶があります。確かに演奏会などしているのですから間違いないでしょう。

その後、日本もドイツも究極の戦争になだれ込むことになります。

「第九」がなぜ12月に演奏されるか。

これは巷間噂されているようにオーケストラ団員のボーナス稼ぎ・・・今回のお話はこれを裏切る内容ではありませんでした。

ともかく是非動画をご覧ください。

抱腹絶倒。

付記ながら、当日全員でドイツ語の「歓喜」を歌いました。

むろんその出来は・・・・。

でも面白かったです。

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2008年12月 7日 (日)

インターナショナル

先日Aさんという方の治療をしました。

その方の前後が外国人。

Aさんは不思議そうに

「ここはインターナショナルですね。どうして外国の方がこんなにいらっしゃるのですか」

と質問されました。

確かに以前より減ってはいますが外国人はよくいらっしゃいます。

「どうしてでしょうね。口コミとしか分かりません」

とお答えしておきました。

今までこの街の片隅の、それもマンションの中の一室で看板も出ていない治療室に、いったいどれだけの外国人が来たことでしょう。

国名を思い浮かべてみました。

北米

カナダ、アメリカ

南米

ブラジル、ペルー、アルゼンチン

中米

トリニダード・トバコ 

ヨーロッパ

スウェーデン、デンマーク、オランダ、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、スイス、チェコ・スロバキア(当時)、ルーマニア、ハンガリー、ベルギー、オーストリア、イギリス、アイルランド、ブルガリア、ポーランド、スペイン

アフリカ

ザンビア、南アフリカ

アジア

韓国、ミャンマー、シンガポール、フィリピン

オセアニア

オーストラリア、ニュージーランド、パプア・ニューギニア

まだあるかもしれません。

かく言うわたしはまだ日本から出たことが無いので不思議です。

さて、これからイギリス人女性がやってきますから、standbyします。

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2008年12月 2日 (火)

日経のインタビュー

2日の夕刻、日経新聞のインタビューを受けました。

前日、愛知学院大学でモーニングセミナーのお世話をしておられる福井教授からメールをいただき、新聞のインタビューに応えてくれるよう依頼がありました。もちろん面白そうなので快諾しました。

インタビューの趣旨は早朝の有効利用。

東京の地下鉄では混雑を緩和するため、早朝出勤する人にはポイントをプレゼント、50回の早朝出勤で3000円の商品券が貰えるのだそうです。ところが早く会社に行ってもその時間が無駄。そこで早朝をどのようにして有効に利用するかという記事が企画されたのです。

愛知学院大学はすでに三年近く、午前7時から8時までのモーニングセミナーを月に一回実施しています。講師は主として名古屋のあちこちの大学教授。受講者は全く一般の市民。

大学のこうした催しに興味を抱いた日経新聞がわざわざ東京から記者を寄こしました。その際、主催者の福井教授だけでなく参加者の声も聞きたい、誰かいないかということで私に白羽の矢が立ったのでした。

これが事の顛末です。

インタビューは治療室で行われました。質問内容などは一問一答で紹介します。

●どうしてセミナーを知ったか?

 新聞に載っていた開催案内を知人の紹介で。

●普段、その時間は何をしているか?

 いつも散歩している時間だから都合がよい。

●何回参加したか?

 32回のうち、3回くらい欠席。

●何が一番印象に残っているか?

 イチローの話。これはブログに書いたが、今でも検索して訪問する人がいる。

 http://h-mishima.cocolog-nifty.com/yukijuku/2006/08/200_dfde.html

●どこがおもしろかったか?

 夏休みで子どもから大人までの参加があった。講師の名古屋市立大学学長は幅広い世代に興味が持てるよう脳の話を整理して講義してくれた。イチローの小学校の卒業文集に書かれている「一流のプロ野球選手になる」という目標設定。それに基づいた努力。王監督の座右の銘である「海軍五誓」は高齢者の賛同を得る内容。

 さらに名古屋にはファンの多い高木元監督の登場。実技やお話の面白さ。その元監督を教授が一野球少年に戻ったような熱いまなざしで仰ぎ見ている様子も印象的。

 話は脳は衰えることなく学習して鍛えることができるという希望の持てる内容だった。

●朝、セミナーをするというメリットは?

 一日が長く使える。朝、話題を仕込むことで人と会っても話題に事欠かない。

●夜ではどうか?

 早朝という隙間時間だからこそ自由に使える。夜は仕事が入ったりして時間がままならない。

●セミナーを長く受けてどう感じるか?

 朝のセミナーは暖気運転のように身体を整えてくれる。月に一回というリズムも身体に刻まれ、自然に会場に足が向かう。

●全体を通じて印象的なことは?

 ある話の後、参加者から「その研究が一体自分たちのためにどんな役に立つのか」という質問があった。その若い講師は返答に窮し、一瞬たじろいだ。研究のための研究なのか人の幸福に寄与する研究なのか、これは大切な問題だ。

専門家がその業績を独占していると時に不幸なことになる。そうして原子爆弾や化学兵器は製造された。政治や経済も牛耳られてしまう。専門家はその業績を一般市民に還元する義務がある。同時に市民もそうした研究に目配りする義務がある。

愛知学院大学のモーニングセミナーは一流の研究者が一般市民に業績を発表することでそうした役目を果たす場として機能している。これは素晴らしいことではないか。しかもバナナと牛乳を無料で配布してくれるという参加への動機付けまでしてくれる。ぜひ、今後も長く続けてもらいたい。

こんなような感じで楽しくインタビューは終わりました。日経新聞の方はとても柔らかな物腰で静かに人の話を導き出して下さいました。おかげで無口な私でさえ、ついついいろいろと話をすることができたのです。

果たしてどんな記事になるのでしょう。おそらく2、3行に要約されると思いますが楽しみです。

 

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