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2008年10月14日 (火)

笑いは脳を活性化する!

愛知学院大学モーニングセミナーに行ってきました。

今回で31回だそうです。私は8割以上は出席しています。

本日の演題は

笑いは脳を活性化する!

―あなたも笑って健康!!―

講師は金城大学人間科学部教授 森下伸也先生。

タイトル通り愉快なお話でした。

のっけから某大学の入試問題が紹介されました。

「おい、メアリー、

赤ん坊がマッチをのみこんじゃったぞ」

「じゃあ、このライターを使いなさいな」

このユーモアについて論考を述べるのが試験問題のようです。

さらにもう1問あります。

朝日新聞連載の4コマ漫画、いしいひさいち作『ののちゃん』。

これはマンガですから紹介できません。セリフだけを書きましょう。

1コマ目

「校長センセ知らない?」

「倉庫の修理じゃないですか?」

「確かフェンスの修理を。」

2コマ目

「焼却炉の修理ですよ。」

「いや、トイレの水道の修理のはず。」

3コマ目

「ふう、どこかの修理じゃあ、どこだかわからないわ。」

「校内アナウンスすれば。」

「古くてこわれてるんです。」

4コマ目

放送室

「校長センセ!」

というものです。

この漫画について考察するのも入試問題。

東京大学の入試だそうです。

400字詰めで6枚。

粋な問題ですね。

この後、サラリーマン川柳の話とたたみこんで少し難しい話に移ります。

笑いの医学的効果

1 笑いは膠原病にきく  N.カズンズの体験

2 笑いはがんにきく  NK細胞の活性化

3 笑いはリウマチにきく  インターロイキン6(発痛物質)の抑制

4 笑いはストレスにきく  コルチゾール(ストレスホルモン)の抑制 

5 笑いは糖尿病にきく  遺伝子への作用

6 笑いは脳にきく

  1 脳の活性化

  2 脳血流の上昇 ボケ予防

  3 βエンドルフィン分泌 脳内モルヒネ、快楽物質の活性

笑いで膠原病が治ったという本はベストセラーになりました。そして確か岡山の病院の先生ががん患者を吉本興業へ連れて行って笑いの効果を検証したことも話題になりました。

糖尿病に関しては実体験があります。

ある訪問リハビリに行っている患者さんが糖尿病なのですが、脳の損傷のために感情失禁でとてもよく笑うのです。その方の糖尿病が特に治療もしないのに安定していて主治医が「○○さんはよく笑うからかもしれないね」とおっしゃっていたのが印象に残っています。

脳内にエンドルフィンが出るのは鍼やマッサージでも立証されていますから、治療に笑いを取り入れるのはさらに効果的だと思われます。

笑いの構造を研究したケストラーという人によると、ジョークは無数の構造の中から二つの構造を結合させることで発生するのだそうです。つまり、一見違った現象の中から構造を見つけ、他の構造と結びつけた時に笑いが生まれるのです。そしてそれは直感によってなされます。

ジョークとは二つの連想を結合させる二元結合という知的行為。ユダヤのヘブライ語では叡智とジョークは同じホフマという言葉なのだそうです。その能力は学問や芸術でも大いに発揮されるのです。

講演の詳細は近いうちに愛知学院大学のHPにアップされますからご覧ください。http://www.agu-web.jp/~seminar/

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